多文化が輝くまち 綾瀬市

多文化が輝くまち 綾瀬市

県央に位置する綾瀬市の人口は8.3万人。外国人市民は現在およそ4千人で、4.9%と神奈川県の市町村の中ではもっとも多い人口比率です。外国人市民が増加したきっかけは、1980年に隣接する大和市がインドシナ難民の受け入れる定住促進センターを開設されたこと。綾瀬にもベトナム、ラオス、カンボジアの方々が多く住まうようになりました。
また、ここ10年ほどで人口を増やしているのはスリランカからの方だそう。中小企業の工場が集積している綾瀬市の土地柄を活かして、自ら創業。妻子とともに来る方も多く、市内に新たな活気をもたらしています。一方、転入して来たばかりの方が、日本独自の文化や生活ルールに戸惑いを覚えている様子も見られるそうです。
こうした地域の多文化共生の担い手になっているのが、市内に7つある日本語教室です。

キッズかけはし活動写真

外国人市民がのびのびと活躍できる地域に育てたい

綾瀬市に7つある日本語教室は、それぞれ地域や開催する時間帯、対象が異なり、日本語を学びたい外国人市民の多様なニーズに応えられるように活動しています。2020年には学校現場でのサポートを目的に新団体「にぬふぁぶし」がスタートし、翌年、地区センター等でも春・夏・冬の長期休みに日本語教室が開かれるようになりました。
「日本語が話せない子どもにとって、放課後の日本語教室が居心地のよい場所だとしたら、学校では日本語がわからず息苦しい状況なのだと気がついて」と立ち上げの動機を語ってくれたのは、代表の門間さん。
以前から市内の他団体で放課後の子ども達に向けた日本語団体でサポーターとして活動していた方です。現在は、入学・編入前の日本語支援拠点となるプレスクールの実現を目指し、活動しています。同じく子どものための日本語教室「キッズかけはし」「キッズなかよし」の代表の太田さんと永田さんは「放課後、日本語教室で生き生きと楽しそうに過ごす子どもたちと接するのが一番の喜びです」と話してくれました。
こうした市内の日本語学校は、行政も含めた「横連絡会議」を定期的に開催しています。このネットワークはコロナ禍でのワクチン接種対応時にも大いに活かされ、行政の外国人市民の具体的なニーズ把握に繋がりました。それにより綾瀬市はワクチン接種予約のコールセンターをなんと13カ国語対応で行い、全国でも外国人市民の接種率が高かったそうです。
総合計画に「外国人市民が活躍する多文化共生のまちづくりプロジェクト」を掲げる綾瀬市。市民活動の広がりは、多文化共生のまちづくりにとって不可欠な存在といえるでしょう。綾瀬市ではスリランカ・レディース・アソシエーションといった団体も新たに立ち上がり、市民間の多文化交流がより一層充実していきそうです。

みんなの声、大募集!!

「共生共創通信」は、「みなさんと一緒に記事をつくる」というコンセプトのもと、みなさんからのご意見やご投稿を紹介するコーナーを企画しています。
是非、下の投稿フォームから共生共創通信にご参加ください!