二週間に一度、倉品さんから届く圧倒的エネルギー
倉品さんがもろみ糀座メンバーに向けて定期的に行っている配信が面白い。これを見れば、劇団員の皆さんが元気になります。からだを動かし、演技に結びつけるストレッチや身体訓練だけではなく、トーク・コーナーが充実していること、皆さんから寄せられたコメントを、その名も「文通RADIO」のコーナーで積極的に紹介してお互いの交流につなげていること、バックのホワイトボードに倉品さんが手描きしたイラストや写真なども多用した手作り感が特徴です。
撮影開始や終了のスイッチ押し、カメラワーク、編集から配信まで、すべて倉品さんご自身が一人で行い、画面の枠を超えてメンバーや演劇づくりへの情熱が伝わってきます。淳子百パーセントの魅力が溢れた配信です。
劇団メンバーとともにワークショップ方法を模索中!
今後のワークショップについて、倉品さんはもろみ糀座員の皆さんとともに話し合いながら、その実施方法を検討しています。zoomによるオンライン・ワークショップは確かに便利なのですが、メンバーの中には様々な方がいらっしゃいます。スマートフォンやタブレットを持っている人、いない人。ご自宅にWi-Fi環境がある方、ない方。普段からインターネットを使いこなす方もいれば、もうとにかく機会は苦手!というメンバーも。当然、劇団員によってキャラクターも様々です。しかし、どんな状況でも、どんなコンディションの方でも、演劇の力で皆さんに元気になってもらいたいと常に言われる倉品さんは、特にご自身と同じようにメカが苦手なメンバーに電話やメール、郵便で寄り添い、時に劇団員同士の助け合いやご家族のサポートも得ながら、試行錯誤を続けています。
シンプルな設備で
「メカは苦手!」と語る倉品さん。技術的にはシンプルな設備とシステムで配信を行っています。もともとは稽古の様子を撮影されるという愛用のビデオカメラを三脚の上にセット、基本的にワンシーン・ワンカットの長回しの生放送状態で倉品さんがお話をし続け、アクションをし続けます。オッケーテイクをパソコンで読み込み、倉品さんがお持ちのYouTubeアカウントに投稿、劇団員に動画のURLをメールして、一連の作業が完了します。
当初は、画面に映る倉品さんの表情が暗いという問題がありましたが、クリップ付き照明を用い、空間全体を照らす照明とバランスも工夫することで克服。また、インターネットが苦手なメンバーのために、動画をDVDにして発送するなど、きめ細やかな対応に倉品さんの愛が込められています。