★web限定記事★ 「Dance@しんよこ」の活動を取材しました

横浜市港北区にある「障害者スポーツ文化センター横浜ラポール(以下、ラポール)」が主催する「ラポールダンスコンテスト」。障がいのあるダンサーが集結し、互いの発表を通して切磋琢磨する場として盛り上がりを見せています。共生共創通信20号では、このコンテストについて取材しました。

初開催の2023年から3年連続でコンテストに参加してきたチーム「Dance@しんよこ」に伺ったお話を、紙面より拡大してお伝えします。

保護者代表の鈴木由紀子さんにお話を伺いました。

鈴木由紀子さん

チームについて

 

――どんなダンスチームですか。

鈴木さん:新横浜を拠点に活動するダンスチームです。年齢や障がいの有無に関わらず参加することができ、ヒップホップ、ブレイクダンス、K-POPなどを踊っています。現在は、志田波生先生と廣瀬真麻先生に来ていただき、月に2〜3回レッスンしています。連絡グループのメンバーは100人を超えており、イベントには毎回20人前後が参加しています。

――チーム結成の経緯を教えてください。

鈴木さん:元々、志田先生が2009年に東京で始めた「Three×Seven(スリーセブン)」というダンス教室のレッスンに、息子が通っていました。横浜でもぜひダンスの機会を広めたいと考え、新横浜に来ていただくようにお願いし、2013年より、新横浜での練習が始まりました。
2019年頃より、志田先生だけでなく別のチームを持つ先生のクラスも加わり、2クラスになったため、イベントなどに出るときは2つのチームを合わせて、「Dance@しんよこ」として活動しています。
志田先生はさまざまな場所で、ダウン症などの障がいがある子どもたちに向けてブレイクダンスを教えているため、特にブレイクダンスをしたい人は志田先生のレッスンを中心に参加しています。両先生のレッスンを掛け持ちする人もいれば、練習するダンスの内容に合わせてどちらかのレッスンだけに通っている人もいます。

――チームとして大事にしていることはありますか。

鈴木さん:大事にしているのは、楽しく通えるような雰囲気づくりや、保護者への声掛けです。ダンスには、振付を合わせることがかっこいいという側面もあると思うのですが、私たちの団体ではそこを主軸にしていません。もちろん先生は振付通りにできるよう教えてくださっていると思うんです。ただ保護者としては、とにかく楽しく、自分が出せればいいのではないかと思っています。
都合や体調でレッスン当日に出られなくなる場合もあるので、イベントに出るために何回レッスンに出なければならないという制約はありません。また、イベントも練習の一つだと思っていて、保護者の方たちにも「イベントだからちゃんと踊っていなければという風に思わないでくださいね」と伝えています。
もちろん子どもの練習を見ていると、親目線で気になることもあるのですが、できていないところを指摘しても、親のストレスも溜まりますし、本人も行くのが嫌になってしまうかもしれませんよね。それよりも楽しく通えることが大切だと思っています。

 

ラポールダンスコンテストについて

 

――ラポールダンスコンテストに参加したきっかけを教えてください。

鈴木さん:ラポールをずっと練習場所として使用してきた経緯で、以前ラポールで定期的に開催していた、ディスコ企画「Dance@Rapport」にも積極的に参加していました。2023年から開催しているダンスコンテストは、踊りが評価されることや、ひとりで踊ること(ソロ部門)など、障がいのある人たちにとってあまり経験がないことが含まれていて、面白い企画だなと思って参加を決めました。
ただ、コンテストだから優勝を狙うというつもりはなく、「場を盛り上げよう!」という気持ちで参加しています。

――2025年のコンテストでは、カラフルなTシャツを着て、みなさん自分らしく表現しているのが印象的でした。また、ソロ部門にも積極的に参加されていますね。

鈴木さん:Tシャツは、本人が着たい色や好きな色を選んで着ています。
ソロ部門に出演したブレイクダンスを踊るメンバーは、2023年、2024年、2025年と3年連続で優勝しました。なかなかひとりで踊るということはないので、すごくいい機会になっていますね。

2025年のコンテストの様子

 

コンテストに参加して、これからのこと

 

――コンテストに参加して、どんな変化がありましたか。

鈴木さん:イベントになると、年上の子が年下の子の面倒を見るなど助け合う場面が見られたり、落ち着いて行動できるようになっていたり、振付をちゃんと覚えてきたり、そうした成長が見られます。
また個人の話だと、それまではイベントにはまったく出ていなかったある男性が、コンテストの会場が自分の職場の近くだったからと参加したことで、舞台で踊ることに目覚めたみたいで。後ろの方で踊っていても、自分の見せ場になると、前へパッと出てきて踊るようになりました。コンテストをきっかけに、舞台で踊ることが楽しいと思うようになったのではないかと感じています。

ヒップホップやK-POP、レパートリーにあるさまざまな曲に合わせて次々と踊ります。

 

――これからの予定や、今後への思いがあったら教えてください。

鈴木さん:大体1ヶ月に1回ほどイベントに参加していて、年間11回ぐらい発表の機会があります。2026年は2月から出演がスタートです。みんなの知っている曲で踊っていると足を止めて見ていただけることも多くて、そうしたことも意識しながら曲選びもしています。これからも参加している人が楽しめることを大事に、続けていけたらと思います。